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2014年3月14日金曜日

小型航空機安全セミナー・西日本支部総会・懇親会終了

公益社団法人日本航空機操縦士協会 西日本支部主催の小型航空機安全セミナー・西日本支部総会・懇親会が、3月2日、大阪市・ドーンセンターで開催され、22名の方にご参加いただきました。

西日本支部総会では、全ての議案が可決されました。

ご参加いただきましたみなさま、大変おつかれさまでした。
講師のみなさまにも大変お世話になりまして、ありがとうございました。


公益社団法人日本航空機操縦士協会西日本支部支部長若谷による、「パイロットの頭の中を覗いてみる ~ロジカルシンキング体験学習~」で、グループ討議中のみなさん。講義で使用した資料はこちらで公開中。

 
朝日航洋株式会社 東日本航空支社 運航部 EMSグループ 高橋豊グループリーダーによる、「ドクターヘリ(EMS)の運航について」の講義の様子。 

2014年3月4日火曜日

「パイロットの頭の中を覗いてみる ~ロジカルシンキング体験学習~」資料

2014年3月2日、大阪市・ドーンセンターで、公益社団法人日本航空機操縦士協会西日本支部主催、第58回小型航空機安全セミナーが開催されました。
 
そこで使用した資料の1つを掲載します。
 
パイロットの頭の中を覗いてみる ~ロジカルシンキング体験学習~

2014年1月16日木曜日

八尾管制圏におけるSpecial VFRヘリコプターの同時複数運用スタート

八尾管制圏におけるSpecial VFRは、原則として1機です。
しかし、ヘリコプター相互間に限り、複数機の同時運用がスタートしています。

その場合、定められたルートを飛行する等のルールがあります。
八尾空港事務所が作成した、こちら↓の資料で詳細をご確認ください。

八尾管制圏におけるSpecial VFRヘリコプターの同時複数運用

2013年11月29日金曜日

ATCコミュニケーションハンドブック ―滑走路誤進入を防止するためにー

本日開催された、管制・情報懇談会で、木下保志主幹航空管制官からご紹介のありました、「ATCコミュニケーションハンドブック ―滑走路誤進入を防止するためにー」は、こちらでご覧いただけます。

DVDもございます。
貸し出しを希望される方は、west@japa.or.jpまでご連絡ください。

2013年11月28日木曜日

舞洲ヘリポート5NM・Below1500ftは、大阪フライトサービスにコンタクトを!

舞洲ヘリポートから5NM・Below1500FTを飛行する際は、大阪フライトサービス、周波数130.8MHzにコンタクトされることを強く推奨します。

同空域を飛行するほとんどの航空機は、大阪フライトサービスとコンタクトしていますが、ノーコンタクトの航空機もいます。その航空機とは連絡がとれないため、動きが分からず、不安全要素となっています。

境目は1500ftです。1500ftを境目に、上は関西TCA 121.1MHz、下は大阪フライトサービス 130.8MHzにコンタクトされることを、強く推奨します。


説明資料
第26回近畿地区管制・情報懇談会 「空中衝突防止のため大阪フライトサービスにコンタクトを!」

2013年3月9日土曜日

TCAS安全報告(会員ページ掲載)

公益社団法人日本航空機操縦士協会(JAPA)会員ページに、「TCAS安全報告」が掲載されました。
EUROCONTROL(欧州航空航法安全機構)が提供するTCAS安全報告を、JAPAビジネス航空委員会が和訳した物です。
https://www.japa.or.jp/insider/

日本でもTCAS RA事例が多数発生しております。
TCAS RAが発生した場合、航空法第111条の4の規定により、航空事業者は航空局に報告を行います。
TCAS RAに基づく回避操作が平成24年度上半期に106件あったことが、航空局ホームページで報告されています。
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000188.html

JAPA西日本支部管内でもTCAS RA事例が発生しております。
例えば、八尾空港を離陸し南東へ向かう小型機がどんどん上昇し、大阪空港へアプローチする定期便のTCAS RAが作動した事例等。


JAPA西日本支部では、TCAS RA事例をなくすため、管制情報懇談会において、TCASに関する勉強、TCAS RA事例紹介、VFR機の飛行方法の提案を行ってきました。


今回掲載された「TCAS安全報告」をご覧いただき、TCAS RAがどのような時に作動するのか、またTCAS RAが作動させないためにVFR機はどのように飛行すべきかを、今一度ご確認いただければと思います。

2013年3月7日木曜日

八尾空港における地上滑走指示の変更について(再変更)

八尾空港では、RWY09/27をA RWY、RWY13/31をB RWYと言っています。
しかし管制上では、A RWY、B RWYと言うのをやめ、RWY09/27、RWY13/31と言うようになりました。

2012年9月16日に掲載した「八尾空港における地上滑走指示の変更について」では、A RWY、B RWYという言い方をしておりましたが、これもRWY09/27、RWY13/31で言うようになりました。

その記事を修正し、再度掲載します。

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平成24年9月20日に管制方式基準が改正され、「TAXI TO HOLDING POINT ~.」という新しい管制用語で、地上滑走の指示が出されることになります。
詳細はこちらをご覧ください。
http://japawest.blogspot.jp/2012/09/blog-post.html
http://japawest.blogspot.jp/2012/08/taxi-to-holding-point.html


八尾空港では、次の例のような形で地上滑走の指示が出される予定です。

【RWY09の場合】
グランド:JAxxxx,YAO GROUND,RWY09,WIND 090 AT 12,QNH2992,TAXI TO HOLDING POINT (A4).CONTACT YAO TOWER 124.35 WHEN READY.

パイロット:JAxxxx,RWY 09,QNH2992,TAXI TO HOLDING POINT (A4).CONTACT YAO TOWER 124.35 WHEN READY.

パイロットは、RWY09手前のA4上で停止し、ランナップを完了後、タワーにレディーを通報します。


【RWY27の場合】
グランド:JAxxxx,YAO GROUND,RWY27,WIND 270 AT 12,QNH2992,TAXI TO HOLDING POINT B1,HOLD SHORT OF B-RWY RWY13/31.CONTACT YAO TOWER 124.35 APPROACHING B1.

パイロット:JAxxxx,RWY27,QNH2992,TAXI TO HOLDING POINT B1,HOLD SHORT OF B-RWY RWY13/31.CONTACT YAO TOWER 124.35 APPROACHING B1.

B1に近づいたら、パイロットはタワーにコンタクトします。

パイロット:YAO TOWER,JAxxxx,APPROACHING B1.

タワー:JAxxxx,YAO TOWER,ENTER B-RWY RWY13/31,HOLD SHORT OF RWY27.REPORT WHEN READY.

パイロット:JAxxxx,ENTER B-RWY RWY13/31,HOLD SHORT OF RWY27.REPORT WHEN READY.

タワーからENTER B-RWY RWY13/31の指示がなければ、B-RWY RWY13/31手前のB1上で停止します(RWY13/31に入ってはいけません)。

タワーからENTER B-RWY RWY13/31,HOLD SHORT OF RWY27.の指示があれば、B-RWY RWY13/31に入り、RWY27手前のB-RWY RWY13/31上で停止し、ランナップを完了後、タワーにレディーを通報します。

2013年2月19日火曜日

第3回関西ブロック合同管制技術交流会報告

第3回関西ブロック合同管制技術交流会が、2013年2月8日(金)、大阪航空局関西空港事務所で開催され、西日本支部支部委員3名が参加しました。




「空港長あいさつ」
大阪航空局関西空港事務所 長谷川浩空港長

安全で効率的な運用、航空局・運航者、立場は違えども向いている方向は同じ。
意見を交換し、改善の種になれば。


「管制方式基準の改正について」
航空局交通管制部管制課 原田毅彦管制調査官

平成15年に、管制方式基準改正ワーキンググループを立ち上げた。
ICAO準拠、現状に合っていない物の改正、新しい技術への対応を行っている。
メンバーは23名。
月1回ミーティングを開催。
事務局である東京港空港事務所の3名が、改正案を作成。

RNP AR進入方式の導入が進んでおり、4月には松山に導入予定。

RNAV進入方式ではレーダー監視が必須。
旭川でRNAV進入方式許可後も、札幌ACCが監視を継続するよう改正。

滑走路誤進入防止対策を進めている。
ハード面では、滑走路状態表示灯(RWSL)システム設置、マルチラテレーションによる位置監視、滑走路占有監視機能等。
ソフト面では、復唱要領の制定等。

復唱要領を管制方式基準とAIPに掲載。リンク

無線を使い続ける限り、齟齬防止は永遠の課題。
ATCコミュニケーションハンドブックを作成し、齟齬をなくす方法を掲載した。リンク

滑走路手前における待機指示について復唱がない場合に使用する用語を、FAAを参考に制定した。

地上滑走の指示を変更した。
地上滑走の指示をした場合、日本では滑走路に入る航空機はいないが、世界ではそうでない例もある。リンク

「インターセクションディパーチャーアプルーブ」と聞いて、滑走路に誤進入したケースがあり、ディパーチャーという言葉を使わない用語に変更した。リンク

東京レディオとATMCの間で行う洋上管制に関する連絡は電話で行っていたが、文字で行えるよう改正した。リンク

レーダーシステムの改良に伴い、ACCにおける管制間隔測点の変更を行った。

3月7日から関空でCDO( Continuous Descent Operation)が開始される。

フローコントロールの精度向上のため「リリースアフター(時刻)、VIFNO(時刻)」という言い方が試行され、2~3年後に施行の予定。


「発展し続ける関西進入管制区」
大阪航空局関西空港事務所 海住悦司主幹航空管制官

関西進入管制区再編2段階目が3月7日に実施される。
進入管制区が西側に一部少し広がる。
V28を西へ飛ぶと、管轄が関西ACA・東京ACC・福岡ACCとなるが、関西ACAから直接福岡ACCになる。
南東側を東京ACCに移管し、セントレア到着経路を北に上げる。

関空の交通量、月9000機だったのが、LCCの就航で月11000機まで増加。
FEDEXの拠点化でスポット増設中。
交通量はさらに増える見込み。

大阪の滑走路、32Rから離陸していたB737・A320・E170が32Lからの離陸に変わる。
空港内でより高度を稼げることで、空港外への騒音を軽減する。


「事前の質問とその回答・質疑応答」

運航者:TCAS RA防止のため、VFRはどのように飛行すべきか?
管制:IFRとの安全な共存のためには、TCAサービスは非常に有効である。

運航者:VFRが飛行する際、特に注意して欲しい点は?
管制:パイロットの意図を管制官に明確に伝えていただきたい。特に針路、高度を変更する場合は事前に通報を。

運航者:高松TCAが関西TCAになったが、TCAの空域は分かれたままで、空域をまたいで飛行すると、TCAアドバイザリーが途中で中断される。
管制:レーダー等の施設は以前のまま。家島付近のMVAは5000~6000ft。レーダーに映らないとハンドオフできない。レーダーに映っていればDBCがそのままでハンドオフできる。

運航者:梅田上空、PCAの上での飛行が許可されなかった。
管制:大阪到着機だけでなく、出発機が接近する可能性がある。混雑する場合は、一時飛行を遠慮してもらう場合がある。地図にPCAは表示されているのか?
運航者:表示される機種もある。
管制:VFRの飛行予測は難しい。どういう動きをしても対応できるようにせざるを得ない。

管制:関空の滑走路選定、10ktのテールまではRWY06、超えればRWY24。管制官がファイナルの風を聞く時は、滑走路選定に迷っている時。
運航者:RWY06の方が、効率的にも騒音対策的にも良い。

管制:ファイナルでの滑走路変更、何フィート位までなら対応できるであろう、というような目安は持っていない。
運航者:低高度で滑走路が変更になった場合、FMSはそのままで、変更された滑走路に着陸することも。ゴーアラウンドしたら管制はどうする?
管制:アプローチクリアランスを与えた状況から、ビジュアルマニューバーに切り替えているので、ミストアプローチコースを飛行させることはできず、ゴーアラウンドになる。レーダーと調整して、HDG・高度を指示する。

管制:ゴーアラウンドした場合、理由を尋ねている。後続機に伝えるため、シビアな状況なら支援体制を取るため、運航情報官からの問い合わせに対応するため。理由を尋ねるのは、どのタイミングが良い?
運航者:L NAVを入れた後位に、ゴーアラウンドとその理由を通報するようにしている。
運航者:WXゴーアラウンドならすぐ言える。システムトラブルの場合、対応に忙殺されすぐには言えないことも。
運航者:VISI悪い時にゴーアラウンドしたら、見えなかったんだなと想像する。風が強い時にゴーアラウンドしたら、ウインドシアがあったんだなと想像する。理由が分からなくても影響はない。

管制:マイクロバーストが発生すると「マイクロバースト」という明確な音と画面表示があり、必ず分かるし、パイロットへも必ず伝える。
運航者:管制官からのマイクロバーストのレポートは、着陸可否の判断になる。

運航者:関空へ東から来るとワイドベクターされることが多い。
管制:東から来る機体だけをベクターしている訳ではない。
管制:アプローチにコンタクトした順番とは限らない。GS・WX・騒音等から、総合的に判断している。
管制:現在位置から任意の場所までの飛行時間をレーダー上で計算できる。シーケンスは時間で決めている。AJE、MAYAH、MIDOHに1番早く着ける機体が1番。

運航者:KANSAI REV DEPで早く高度を獲得するとDirect KNEが期待できるか?
管制:騒音軽減のためKNEを8000ft以上で通過する必要がある。さらに11000ftの大阪到着機があったりすると、KNE9000ft以上をリクエストする。

運航者:大阪のみで使っている「HOLD SHORT OF STOP LINE」は止めるべき。
管制:全国で滑走路誤進入が頻発した頃、大阪でも発生した。どうやって防止するかを検討した結果のスペシャルオペレーション。導入以降、大阪では滑走路誤進入が発生していない。管制官、パイロット、ソフト、ハードの整備をした上で、年単位先になるかもわからないが、スペシャルオペレーションは解消したい。

2013年2月18日月曜日

運輸安全委員会ダイジェスト 第6号


運輸安全委員会の刊行物「運輸安全委員会ダイジェスト 第6号 事例紹介号」が発行されました。

内容は・・・
・事故調査事例(船舶)
・重大インシデント調査事例(航空)
・重大インシデント調査事例(鉄道)

事故防止分析官は次のように締めくくっています。

「過去に同じ事業者あるいは同じ業務において、事故等につながる類似の「危険」が経験されております(詳しくは報告書をご参照下さい)。しかし、その経験に基づいて対策が検討されたものの、実施が徹底されていなかったことなどが、これらの事案発生の背景にあると考えられます。過去の経験から得られた教訓を確実に同種事故等の再発防止に活かすことは、どのモードにも共通する必須の課題と言えるのではないでしょうか。」

詳細はこちらでご覧いただけます。

滑走路誤進入に関しては、昨年11月に開催した管制・情報懇談会でも取り上げています。
第25回近畿地区管制・情報懇談会ダイジェスト「続発する滑走路誤進入」
どのようすれば滑走路誤進入を防止できるか、みなさんも今一度考えてみられてはいかがでしょうか。


ビスマルクは言いました。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」。
パイロットは経験で学んでいたのでは、命がいくつあっても足りません。
運輸安全委員会HPに掲載されている歴史、つまり過去の他人の失敗から学ぶことが、安全への一歩となります。

運輸安全委員会ダイジェスト紹介事例一覧【航空事例】

2013年1月3日木曜日

第25回近畿地区管制・情報懇談会ダイジェスト

主催:八尾空港協議会・公益社団法人日本航空機操縦士協会(JAPA)西日本支部
日時:2012年11月30日(金) 13:15~17:00
場所:八尾空港 朝日航洋株式会社 会議室



「シリーズ・同じ空域を飛ぶ仲間の相互理解 報道ヘリの飛行について」
朝日航洋株式会社 西日本航空支社 中園和秀操縦士


取材内容によっては、現場に10機を超える報道ヘリが集まることがある。
取材は、現場から半径500mから2000m、新聞社は1000ft、テレビ局は3000ftから行うケースが多い。
ハード面での安全対策は、衝突防止灯の点灯、VHF無線、TCAS等。
ソフト面での安全対策は、飛行方法の取り決め(右旋回、追い越さない、止まらない等)や122.6MHzでのコミュニケーション等。
現場に近づくと122.6MHzで「○○放送、現場まで3マイル、東から進入、2000ft」のようにコールする。すると取材中の他機が「○○テレビ、1200ftで取材中。他はいません」のような返事が来る。
「○○分すぎに生放送。ホバリングに入ります」と送信すると、周りの機体が協力して避けてくれる。
車で狭い道路を、急いで走っても、対向車がすれ違うのを待っても、時間的には大きく変わらない。しかし後者の方が気持ちいい。122.6MHzでのコミュニケーションもそう。声の掛け方次第。
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こんちには みさなん おんげき ですか? わしたは げんき です。
この ぶんょしう は いりぎす の ケブンッリジ だがいく の けゅきんう の けっか
にんんげ は もじ を にしんき する とき その さしいょ と さいご の もさじえ あいてっれば
じばんゅん は めくちちゃゃ でも ちんゃと よめる という けゅきんう に もづいとて
わざと もじの じんばゅん を いかれえて あまりす。
どでうす? ちんゃと よゃちめう でしょ?
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人間は、文字の最初と最後さえ認識できれば、中間はめちゃくちゃでも読めてしまう。また読もうと思えば1文字1文字読むこともできる。(講師は別の画像を紹介されていましたが、同じ物が見つけられなかったので、同じ文章をご紹介しました)
現場では報道機がひしめきあっているのかと思いきや、122.6MHzでうまくコミュニケーションすることで、全体像を捉えることができ、また個別の機体の動きも捉えることもでき、安全が確保されている。



「続発する滑走路誤進入」
公益社団法人日本航空機操縦士協会 西日本支部長 若谷哲也

使用資料

滑走路へ誤進入すると、航空機同士が衝突し、多数の人命が失われる可能性がある。
誤進入は、パイロットが原因の場合、管制官が原因の場合、両方ある。
人間の行動は「人間の特性」と「人間を取り巻く環境」に大きく影響される。
滑走路誤進入の原因を、人間の特性から分析した。35%が思い込む・あやふやなままほったらかす、19%が聞き間違え、19%が同時に複数のことができない(気になることがある)、14%が手を抜く。この4つだけでも87%。
「注意しましょう」だけではダメで、小松の様な事例が起きる。「滑走路の手前には停止位置案内標識がありますので、その先は滑走路です」の様に、知識を具体的に使う必要がある。
パイロットは、新しい情報を入手して、バックボーンまで理解して、運航の中で具体的にどう使うかまで考える。
あるのは危険だけ。知識と行動で危険を交わす。




「拡大した関西進入管制区 小型機と大型機の共存」
大阪航空局 関西空港事務所 海住悦司主幹航空管制官・澤田郁子主任航空管制官


平成24年5月31日に高松進入管制区が関西進入管制区に統合され、高松空港の管制官の一部が関西空港レーダー室に移り働いている。
高松と1年前に統合された高知は、管制官の資格が別である。
高松進入管制区が統合されたことで、西は広島進入管制区と接続した。管制部とも新たなセクターで接続することとなり、計11セクターと接続している。
統合により、業務・調整が円滑になり、運航が効率化されている。
合理的なIFR経路への再編も考えている。7月28日に一部経路が変更された。
関西進入管制区は、関西の出発機・到着機、大阪の出発機・到着機、八尾の出発機・到着機、神戸の出発機・到着機、岡山の出発機・到着機、高松の出発機・到着機、徳島の出発機・到着機、V28通過機等、多数のIFR機が飛行している。それらは経路・高度を分けて飛んでいるが、一部で交差する場所があり、うまく間隔をとらないといけない。JAPA西日本支部サジェスト:管制官の指示に従う。進路・高度の変更は管制官に伝えてから! パイロットの知らないところでIFR機と間隔を取っている場合がある。

TCAアドバイザリーを希望する場合、プラン18項に「RMK/TCA=RJBB時刻」を記入しておくと、DBC等が印刷された運航票(ストリップ)が事前にTCA席に出力され、スムーズにTCAアドバイザリーを受けられる。記入がないと、レーダー画面に機番を打ち込み、DBCを決定し、運航票も手書きするため、TCAアドバイザリー提供に時間がかかる。JAPA西日本支部サジェスト:TCAアドバイザリーを要求する時はプラン18項に「RMK/TCA=RJBB時刻」と記入する! 記入していないとレーダーに機番を入力してスコークを決定したり、運航票の作成が必要となり、管制官に負荷がかかる。
高松から離陸する場合「RMK/TCA=RJOT」ではなく「RMK/TCA=RJBB」となる。
TCAのアンテナは関西空港・大阪空港・高松空港に2つずつある。アンテナは空港にあるため高さが低く、航空機の場所によっては電波が地形でさえぎられることがある。航空機の送信がようやく聞き取れるような状況では、関西・大阪両方のアンテナをオンにし、より聞こえるようにしている。ところが両方のアンテナから送信される電波が干渉し、航空機側では聞き取りにくい状況いなってしまうことがある。
訓練空域での訓練機は、入域出域を紙に記録し、ATMCの端末にも入力している。通過機は入域出域を紙に記録している。
他の管制席に影響するVFR機がいれば、TCA席の管制官は、口頭・受話器・ヘッドセットで調整している。複数の管制席と調整する場合は、その都度同じ内容を伝えることになる。JAPA西日本支部サジェスト:無線は簡潔に! 管制官は無線以外に、他の管制官に私達VFR機の動きを連絡し、調整している。

飛行要望書はTCA席に置いている。他の管制席との調整が必要な場合、事前にコピーして渡しておくケースもある。
場所・高度により、どの管制席と調整するかが変わる。
例えば梅田で、1000ftならアプローチ席と大阪タワー、5000ftならディパーチャー席のように。


C1の調整先は、神戸管制席・関西席アプローチ(RWY24時)・関西席ディパーチャー
C2は、大阪席ディパーチャー、関西席ディパーチャー
C3は、大阪席ディパーチャー、大阪席アプローチ
C4は、大阪席アプローチ
C5は、関西席ディパーチャー、大阪席アプローチ


八尾のIFR機の経路が、どうしても都合が悪い場合、経路を変更することがある。交通流をさえぎる経路でなければ問題ない。
VFRが6500ftや7500ftで関西ACAを通過する場合、交通流をさえぎる経路でなければ問題ない。
VFR機が八尾を離陸して三宮方面へ飛行する場合、上昇を3000ft前後でいったん止めてもらう。大阪空港の出発機で上昇が緩やかな機体との間隔を取るため。JAPA西日本支部サジェスト:八尾を離陸したVFR機は、神戸・和歌山方面は高くとも3000ft、東方面は高くとも2500ft! ラインのTCAS RA動作事例が続発している。TCAに確認を取ってから上昇。
VFR機が場所を地名で言った場合、関西出身でない管制官は、どこか分からないケースがある。空港やVORからの方位・距離で言ってもらえばすぐ分かる。JAPA西日本支部サジェスト:航空機の位置は地名ではなく空港やVORからの距離方位で! 関西出身でない管制官は地名を聞いても分からない。

地名由来のFIXがある。例えば、KAMEO(亀岡)、HABIK(羽曳野)、SANPO(散歩ではなくサンポート高松)等。高知のYOSAKOI NORTH RNAV ARRIVALは、POPPY-JYAMU-BATAK-CHEEZ-ANPANとアンパンマンのキャラクターが並び、神戸のHANSHIN RNAV ARRIVALはBERTH-KAKEF-OKADAと阪神の選手並ぶ。
FIXの場所と由来の場所が離れているケースもある。例えば三田の駅はSANDAの西8NM、須磨海水浴場はSUMARの南東6NMのPCAの中等。パイロットが「淡路に行く」と言ったので淡路VORに行くのかと思えば、淡路島の北の方へ行ったケースも。
FIXで言う場合POINTを付加してSANDA POINTのように言うパイロットもいる。




「八尾空港の管制の特徴」
大阪航空局 八尾空港事務所 井筒繁夫主幹航空管制官


八尾空港の管制は、先任管制官1名、主幹管制官2名、管制官6名(内訓練生1名は監督者の下でOJT中)で行っている。
管制塔にはローカル席・FD席・グランド席がある。
TDSという関空からのレーダー画面がある。レーダーのアンテナは関西空港にあるため、距離が離れており、また地上物標の影響も受け、八尾のダウンウインドを飛んでいる航空機が映らないケースがある。
FDPSが配備され、IFR・VFRの飛行計画が抽出できるようになった。IFR機はEOBTの30分前に運航票(ストリップ)が印刷される。
オフィシャル滑走路の使用比率、27が79%、09が20%、31が1%、13が0%。
取扱機数は、1971年が8万機、1981年が6万機、1991年が8万機弱、2011年が4万機。
取扱機数は飛行機が1番だったが、1991年にヘリコプターが逆転した。
浅香・PL・王寺からの到着機は南側のダウンウインド(浅香は状況によっては北のダウンウインドも)、天王寺・東大阪からの到着機は北のダウンウインドを使用している。
王寺2000ft未満ではタワーで受信できないケースが多い。電波が聞き取りにくい航空機の場合、コンパスエリア付近のアンテナから、タワー付近のアンテナに切り替えると聞こえるケースがある。アンテナが地上にあるため、岩屋のRADIO CHECKも聞き取りにくいケースがある。
自衛隊B350が使用できるのはRWY09/27とG2のみ。RWY27で着陸したら、滑走路上をバックトラックしてG2に戻るので時間がかかる。
チヌークや5.7tを超える警察ヘリ等の離着陸は、アーミーヘリパッドではなく滑走路から。
滑走路とヘリパッドは同時離着陸。ただし経路が交差・重複しないよう指示している(交点で高度で差をつけるケースも)。
TGLは5回・5回で計10回まで。
グラスエリアでの離着陸は、A1からA2の間、B1からB2の間のみ。
IFRの管制承認は、経路がKRE・POPPYの航空機は関空経由福岡管制部に、それ以外は関空経由東京管制部へ要求する(これ以外のケースもある)。経路が管制部をまたぐ場合、管制部間で管制承認の要求・発出を行っている。多くの機関を経る場合、発出まで時間がかかるケースがある。
八尾から管制承認を要求すると、まずGND待機の指示が来る。航空機からレディーがかかると、GND待機の出発制限を解除してもらう。
八尾のSVFR、以前は関空から時間を指定して一括許可が出ていた。しかし八尾にSVFR機がいる場合、大阪はRNAVをしないことになり、一括許可の形ではなくなった。


「Taxi to holding point~」関連
ICAOの規定では、クリアランスにはクリアランスリミットがある。9月20日の管制方式基準改定で、地上滑走の限界点をHOLDING POINTと定めた。
HOLDING POINTは誘導路上に設定する。RWY27の場合、B1をHOLDING POINTとして地上滑走させる。B1に近づいた所でタワーにコンタクトさせ、B RWY進入の許可を出す。
「CONTACT TOWER APPROACHING B1.」と指示された場合、余裕を持ってタワー前ぐらいでコンタクトを。




一昨年のダイジェストはこちら

2012年12月9日日曜日

2012年9月13日木曜日

安全運航セミナー参加(飛行計画様式変更ほか)

平成24年9月7日、大阪空港事務所で開催された、大阪FSC航空管制運航情報官主催、安全運航セミナーに、支部委員2名が参加しました。


「飛行計画の様式変更について」 配布資料
大阪空港事務所 西原主管航空管制運航情報官
航空局運用課 岡上情報第三係長

記入に関する内容は、航空路誌改訂版として9月20日に発行予定。
「飛行計画通報・記入等要領」を9月中旬に発行予定。運航情報官室で入手可能。

出発予定時刻の120時間前から飛行計画が提出可能となり、飛行予定日時が24時間以降である場合には、飛行計画第18項「その他の情報」に出発年月日(DOF/)を記載することとなった(飛行当日に提出する飛行計画は、これまでとおりの記載)。

飛行計画第10項の「使用する無線設備」には、細分化した無線機器や使用可能な能力を併せて記載することとなった(我が国において能力の記載は既に導入済)。

飛行計画第18項の「その他の情報」に記載する内容を追加、順序化、記号「/」を使用できる用途を限定することとした。
日本独自で「/」を使用していた①CALL/ ②MSN/ ③NOTE/ ④TCA/ ⑤VFR/P ⑥REP/ ⑦PS/ ⑧FM/ ⑨ASM/ ⑩CTC/ ⑪CLS/ などの「/」は「=」に代えて記入する。

旧様式:OPR/PV RMK/MSN/PO TRNG TCA/RJBB0100
新様式:OPR/PV RMK/MSN=PO TRNG TCA=RJBB0100

ATSによる特別な取扱が必要な場合「STS/HOSP(医療当局からの要請に基づく飛行。他にFFR(消火活動)、HUM(人道支援)、MEDEVAC(重篤な救命救急による移動)等、全13種類ある)」等と記入するが、記入がある・なしで取扱が変わるものではない。
STS/は省略可能だが、RMK/MSN=は省略できない。

新様式への移行スケジュール
2012年10月18日0900JST~ 新様式による飛行計画の受付開始
2012年10月18日0900JST~11月15日0900JST 新様式及び旧様式の飛行計画を並行受付
2012年11月15日0900JST~ 世界的な新様式のみによる飛行計画受付
旧様式による飛行計画の受付は、11月15日0900JSTまでに当該飛行計画によるフライトが完了予定のもののみ。

我が国では10月18日0900JSTから新様式の受付が開始となるが、それ以降も新様式の受付ができない国があり、その国へ飛行する際は旧様式での飛行計画提出が必要。

専用通信回線とSATを通じで飛行計画を通報している運航者は、提出した飛行計画が移動開始予定時刻から0000(UTC)を跨ぎ延長する場合、「DLA」ではなく「CHG」で変更することが、ICAO APACの飛行計画様式変更に関するガイダンスで強く推奨されている(0000(UTC)を跨がなければDLAで良い)。



「飛行計画様式変更に係るサテライト空港運航管理卓の性能向上について」 配布資料
大阪航空局運用課 柳田安全情報係長
航空局運用課 岡上情報第三係長

SATシステムも飛行計画の様式変更に対応。

SATシステムの新様式への移行スケジュール
(SATシステムのプログラム変更は、飛行計画様式変更の翌日に行われることに注意)
~2012年11月16日0200(JST)(予定) 旧様式による飛行計画のみ通報可能
2012年11月16日0200(JST)~0400(JST) (予定) SATシステムプログラム変更。SAT利用不可
2012年11月16日0400(JST) (予定)~ SATにログインすると新しい画面になる。新様式の飛行計画のみ通報可能

第18項「その他情報」で、定められた項目以外での「/」の使用や項目の順番に誤りがある場合は、エラーとなる。
入力欄の右側に「その他情報記入要領」のボタンがあるので、それをクリックすると項目の順番を参照確認することができる。

第13項にZZZZを記入した場合、第18項にDEP/を入力することになっているが、SATでは別途DEP/の入力欄があるため、第18項にDEP/を入力する必要はない。
第16項にZZZZを記入した場合、第18項にDEST/を入力することになっているが、SATでは別途DEST/の入力欄があるため、第18項にDEST/を入力する必要はない。

SATシステムでは、運航者端末から「DOF/」を入力することはできない。
SATシステムで通報できる飛行計画は、飛行計画提出時から24時間を越えないものであり、この時間以上先の飛行計画を通報することはできない。
飛行計画提出時から24時間以上先の飛行計画を通報しようとする際は、運航情報官へ電話または窓口により飛行計画を提出する。

SATシステムでは運航者端末から日跨りのCHGを受信した場合は、自動的に「DOF/」を付加する。
「DOF/」が付加された以降は、以後のATS通報についてもSATシステムで自動的にDOFの付加処理を行う。

様式変更に対応以外の機能改修も行われる。
修正指示喚起機能の追加、ログアウト未実施時の注意喚起機能の追加、PRE-FILE機能の追加等。

SATに関する質問があれば大阪航空局運用課情報係まで。



「MetAirの利用について」
大阪航空測候所 宿輪予報官 

「航空気象情報の利用の手引き」を発行し、MetAir情報の詳しい説明を掲載している。
気象業務支援センターで、1575円で販売中。

MetAirには、事前準備用資料(概況を把握するため事前に見ておく資料)、常時監視用資料(実況資料や緊急の情報)、台風・火山・地震津波等の発生時に掲載される資料がある。

ホームをクリックすると、浅い階層に欲しい情報がある。

地域航空気象解説では、TAFのない空港にもカテゴリー予報がある所がある(八尾・南紀白浜等)。

雷発生確度の発表を始めた。

局地モデル(LFM)では、雨量の予報が細かくなった。



「小型航空機の安全対策について」 配布資料
航空局運航安全課 飯田小型機安全対策係長

平成15年度から安全啓蒙活動を行っている。

過去10年間に発生した小型航空機事故のうち、約67%が主に操縦者に起因するもの。
昨年は胴体着陸の事故が多かったが、今年はない。
今年は離着陸の事故が目立つ。

北海道で墜落したセスナの事故調査報告書によると、引き返す判断をする時期が遅すぎたことによるものと考えられる。国空航第86号、平成14年4月30日「有視界飛行方式による運航の安全確保について」の再確認を。

北海道南富良野で起きたヘリコプターの横転事故、反対側に横転したら人がいて大きな被害になった可能性がある。

飛行機が大利根場外離着陸場に着陸時、滑走路を逸脱し、作業員と衝突し、作業員が死亡した事故。航空法79条の適切な手続きがなされていなかった模様。

特定操縦技能審査の相当操縦技能審査員の初任講習、700人が受講した。

東京電力福島第一発電所を中心とした半径3km以内、高度無制限が、飛行禁止区域に指定されている。
原子力施設の職員が、付近を飛んでいる航空機を見つけて、所管官庁を通じて航空局に飛行目的の問い合わせがあったりする。災害を防止する観点から、付近上空を避けるように。


「大阪FSC見学会」
大阪空港の場面管理は、CABから新関空会社へ移管された。

[リモート担当席]
但馬リモート・隠岐リモート・石見リモートの席がある。
レーダーのような画面があり、離着陸する定期便等の位置を把握することができる。
カメラで各空港の状況を見ることができるが、逆光だと見えにくい時もある。
カメラは補助的なものであり、離陸時刻・着陸時刻等はパイロットからの通報による。

[大阪インフォメーション担当席]
レーダーエコーがどこにあるかを航空機に情報提供できるが、移動方向については気象官署に確認してから回答する。
民間試験訓練空域CK3を低高度で飛行すると、COMMUNICATION FACILITYである大阪インフォメーション135.6MHzの電波が届きにくくなるが、中部インフォメーション135.1MHz琵琶湖北部子局の電波は低高度でも届く。
大阪インフォメーションとコンタクトできない場合、中部インフォメーションにコンタクトしてもらえば、中部FSCから大阪FSCまでメッセージがリレーされる。
(全国のFSCの子局の情報についてはこちらでご確認ください)

2012年9月2日日曜日

航空保安業務処理規程の一部改正について

航空局より、航空保安業務処理規程の一部を改正について、周知の依頼がありました。

[要旨]
1.滑走路誤進入防止

(1)滑走路に対する地上走行の指示に際し、これまで不明確であった走行経路の終点(TAXI LIMIT)をICAO規定に基づき「滑走路停止位置」として定義化するとともに、当該地点(HOLDING POINT)までの走行指示に係る用語を規定した。

(2)インターセクション・デパーチャーの取り扱いを明確にするため、現行【離陸許可】(Ⅲ-2-(1))及び【滑走路上における待機】(Ⅲ-2-(3))におけるインターセクション・デパーチャーに係る規定を【インターセクション・デパーチャー】(Ⅲ-2-(2))に統合するとともに、「滑走路停止位置」の定義化及び用語の規定に伴う見直し等を行った。

2.洋上管制にかかる規定の変更

3.その他改正事項
(1)平行滑走路関連の表記変更

[施行日]
平成24年9月20日

改正概要
平成24年度航空保安業務処理規程第5管制業務処理規程改正 新旧対照表(平成24年9月20日施行)
補足資料 TAXI TO HOLDING POINT

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2012年9月16日追加
航空保安業務処理規程 第5管制業務処理規程 差替指示表
航空保安業務処理規程 第5管制業務処理規程 差替
両面印刷時の注意

2012年8月21日火曜日

新しい管制用語を覚えてください" TAXI TO HOLDING POINT ~."

AIRAC 航空路誌改訂版に、2012年9月20日から有効になる、新しい管制用語が掲載されました。
" TAXI TO HOLDING POINT ~."という用語です。

滑走路誤進入が多発し、いろいろな再発防止策を実施していますが、残念ながら滑走路誤進入が減っているとは言えない状況です。
この用語も滑走路誤進入をなくすために導入されたものと聞いています。
パイロットは、この新しい用語を覚えるだけでなく、導入された背景を忘れないで欲しいと思います。


あと、滑走路誤進入が発生するのは、この用語で地上滑走の許可をもらった直後ではなく、この用語で地上滑走の許可をもらい、数分間地上滑走した後というケースが多いのではないかと思います。
地上滑走の許可をもらった直後はその内容をしっかり覚えていても、数分間地上滑走しているうちに、内容を忘れてしまったり間違ったりすることは、人間であれば十分考えられることです。

インターセクションを通過する前や滑走路に入る前に、地上滑走の許可の内容を自ら再確認し、もし不安があれば管制官に地上滑走の許可の内容を確認する。
さらに、そのインターセクションを通過して良いのかどうか、その滑走路に入って良いのかかどうかを自問自答すると良いのではないかと思います。


また、地上滑走の許可の経路がいつもと違う場合も注意です。
ついつい、いつもの経路で地上滑走してしまいがちです。
慣れや自動化と呼ばれる現象です。


管制官・パイロット双方が協力して、滑走路誤進入を撲滅しましょう!

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AIRAC 航空路誌改訂版 改訂番号NR15/2012
発行日2012年8月23日 有効日2012年9月20日 より抜粋


Runway-holding point(滑走路停止位置)
航空機又は車両が滑走路手前で停止及び待機する場所であって、当該滑走路に接続する誘導路上における位置。


出発機は、次の用語により使用滑走路の滑走路停止位置までの走行が指示される。
" TAXI TO HOLDING POINT ([holding point designator]) (RUNWAY[number]) (VIA[route])."
" TAXI (VIA[route]) TO HOLDING POINT ([holding point designator]) (RUNWAY[number])."

例:
 "Japanair 3051, taxi to holding point runway 34L."
 "All nippon 205, runway 16R, taxi via W9,A to holding point A1."


走行経路上において滑走路を横断する必要がある航空機は、当該滑走路の滑走路停止位置までの走行が指示される。この場合、次の用語により滑走路の横断が明確に指示されない限り、滑走路停止位置で待機しなければならない。
"CROSS RUNWAY [number]. "

例:
"All nippon 2142, runway 16L, taxi to holding point B10,via C, contact tower ."
"All nippon 2142, cross runway 16L, taxi via B to holding point B1. "
"Japanair 91, runway 16L, taxi to holding point L11 runway 16R via P6, L, contact tower 118.1. "
"Japanair 91, hold short of runway 16R, traffic B787 departing from A11. "
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2012年5月7日月曜日

5月31日に、高松進入管制区が関西進入管制区に統合されます

5月31日に、高松進入管制区が関西進入管制区に統合されます。
それに伴う改正の概要は次のとおりです。

【進入管制区】
高松進入管制区 → 関西進入管制区へ統合

【高松空港と岡山空港の管制機関】
高松アプローチ → 関西アプローチ(周波数は変更なし)
高松レーダー → 関西レーダー(周波数は変更なし)
高松ディパーチャー → 関西ディパーチャー(周波数は変更なし)
高松TCA → 関西TCA(周波数は変更なし)
タワーは高松タワー・岡山タワーのままです

【高松PCAの管制機関】
高松アプローチ・高松レーダー・高松タワー → 関西アプローチ・関西レーダー・高松タワー

【TCA】
空域名称 高松ターミナルコントロールエリア → 関西ターミナルコントロールエリア
無線呼出符号 高松TCA → 関西TCA(周波数は変更なし)

【訓練空域中国四国2-1,2、中国四国3のControlling Facility】
高松TCA → 関西TCA(周波数は変更なし)

詳しくは AIRAC航空路誌改訂版・改定番号:NR7/2012・有効日:31 MAY 2012 をご覧ください。

2011年5月10日火曜日

ATCコミュニケーションハンドブック ―滑走路誤進入を防止するためにー

滑走路誤進入防止対策推進チーム会議が発行した「ATCコミュニケーションハンドブック ―滑走路誤進入を防止するためにー」によりますと、「2007 年9 月から2009 年7 月までの1 年10 か月の間に発生した11 件の滑走路誤進入と滑走路上で発生したインシデントを、ATC コミュニケーションに特化して解析したところ、「滑走路誤進入が発生するメカニズム」と、インシデントを防止するために欠かせない「パイロットと管制官自身による方策は何であるか」が少し見えてきました。今回は、それを基に現場の管制官とパイロットが共通の認識を構築するための一助という主旨で、滑走路誤進入の防止に向けた具体的なアイディアをハンドブックにまとめました。」とのこと。

<主な内容>
・不具合事例から何を学ぶか
・ATC コミュニケーション の“スゴ技”をめざして
・滑走路誤進入等ATC コミュニケーションに起因するインシデントのケーススタディー
・ケーススタディーから学ぶ滑走路誤進入に関するインシデント防止対策のまとめ

滑走路誤進入は、小型機・大型機に関係なく発生しています。
人間はミスする動物です。
ミス事例を学ぶことで自分の教訓にしたり、ミスの兆候に敏感になりミスの手前で断ち切ることが、大事なのではないかと思います。
是非ご覧になって、みなさんの運航に生かしていただければと思います。

ATCコミュニケーションハンドブック ―滑走路誤進入を防止するためにー

2011年2月25日金曜日

第1回関西ブロック合同管制技術交流会報告

日時:2011年1月28日(金)
場所:関西空港事務所 1階 講堂

「感想」
関西進入管制区内には多くの空港がある。
関西進入管制区の周辺にも多くの空港がある。
関西進入管制区内及び周辺の空港を離着陸する航空機が関西進入管制区を多数飛行しており、混雑した空域である。
各空港の出発経路・到着経路がいろんな所で競合しており、高度制限を付ける等して間隔を保っている。
VFR機はTCAアドバイザリーやレーダーアドバイザリーを受けて、IFR機の経路と競合しないよう注意が必要である。


「開会あいさつ」
関西空港事務所 銭亀隆英先任航空管制官

管制技術交流会をこれまで各空港事務所で行っていたが、全国を6ブロックに分けて行うようになった。
関西ブロックは関西・大阪・八尾・神戸・高松・岡山・高知・航保大。
高知進入管制区が今年関西進入管制区に統合される。
来年は高松も。
統合後も同様なサービスを提供できるよう努力する。
交流会の目的は管制官とパイロット・運航者の意思疎通。


「航空管制の安全性向上について」
日本ヒューマンファクター研究所 本江彰研究主幹(元JAL機長)

日本航空機同士のニアミス事故の最高裁判決で裁判長は「本件は、そもそも、被告人両名が航空管制官として緊張感をもって、意識を集中して仕事をしていれば、起こりえなかった事態である」としている。
実際は逆で緊張しすぎるとエラーが発生する。
平常時もエラーは普通に発生する。
最高裁は人間を理解しておらず、ヒューマンエラーの捕らえ方を根本的に誤っている。
エラーは人間の特性で、懲罰では直らない。
情報を開示し分析することが再発防止に繋がる。
当時TCAS RAが発生した時の管制官の対応は決まっていなかった。
組織事故という視点が欠落している。
業務上過失致傷罪が成立するには、判断や行為によってもたらされる事態について予見することが可能であったかが重要。
この事例で結果予見は無理である。

管制保安部の依頼で発足した管制アドバイザリーチームが、伊丹滑走路誤進入等を調査。
柳田邦男座長はまず「誰かが気付きチェーンが切られた成功例ととらえよう。この防護壁が将来も続くか、防護壁をもう少し増やした方が良いか検討しよう」と。
調査よりエラーは人と人のコミュニケーションの中で発生していること、音声通信によるコミュニケーションの脆弱性等が分かった。
一般的エラーは注意喚起では防げず、エラーを引き起こすような組織要因に目を向ける必要がある。

気付きを褒める。
「安全第一」の標語だけではダメ。
上が安全を求めていることを具体化に伝えることが、現場の勇気に繋がる。
人間の行動7割が自動化。
見ているけど見えてない。
指差呼称は有意識化のひとつの方法。

全スレットの内1/4がATCに関するもの。
その内10%がエラーになった。
管制官とパイロットが相互にスレット理解することが必要。
パイロットのスレットがパイロットエラーに発展しATCスレットになる。
ATCスレットを防ぐにはパイロットに働きかけることが重要。


「関西空港における経路の遵守について」
関西空港事務所 水本亮一主幹航空管制官

関空は環境に優しい空港。
住居騒音の影響等を考え、努めて海上を飛行し、陸地上空を低高度で飛行しない。
大阪府・兵庫県・和歌山県の陸域上空ではベクターは行わない(一部(LILAC ARRIVALの北側、Y544の南側)除く)。
観測局が31ヶ所あり、騒音・経路・高度を測っている。
逸脱すれば報告書を作成する。
23時から6時の間はAIP RJBB AD2.20に記載のSIDのみ可(騒音軽減)。
交通安全・効率に加え、周辺環境に配慮し、約束を守り、真摯に向き合い、丁寧に説明することで、飛行可能な陸域エリアを拡大してきた。
経路・高度の遵守を(逸脱に注意を)。


「GBAS(衛星航法による精密進入着陸システム)の概要と開発動向」
独立行政法人電子航法研究所 福島荘之助研究員

GBAS(ジーバス)とは衛星を利用した進入着陸システム。
地上装置1式で複数の滑走路に複数の進入方式を設定できる。数十年後にはILSからGBASへ完全移行。
機上装置GLS(GNSS Landing System)は、B787に標準装備、B737NG・A320等にオプション。
2030年には旅客機の半数に装備が見込まれる。PFD表示・操縦ともILS同様。
アメリカ・ヨーロッパ・オーストラリアでCAT-Ⅰ評価中。

日本では電子航法研究所が96年からGBASを研究。
関空へGBASプロトタイプを設置し、今年2月から3月にかけ飛行実験を行う。


「質疑応答」

[関西空港関係]
運航者:北側から関西空港へ向う到着経路が遠い。関西コリドーを作ってはどうか?
管制官:大阪空港があるため難しい。陸地部を高い高度で来てから降ろすのもメリットがない。地元と経路の約束があり事務所としては難しい。
大阪局:対地元、騒音対策のことがある。

運航者:関西RWY24時、淡路VORあたりから200ktにスピードコントロールされると3~4分到着が遅れる。
管制官:先行機との間隔の関係がある。

運航者:関空のTAXIの経路がR→L-TWY→P-TWYと、離陸前の忙しい時にクランクが続く。海外では到着機は滑走路側、出発機はターミナル側が一般的である。
管制官:出発機をL-TWYに入れると、J4東の貨物エリアでプッシュバック機があると待つことになる等の理由で、P-TWYに入れた方が良い。

運航者:短いA-RWYを出発用、B RWYに着陸用にしている理由は?
管制官:場面の管制処理利便性(地上滑走距離。パラレルの数(A-RWY端は他機を追い越せるが、B RWYは追い越せない))。周辺上空の管制処理(RWY06R MAIKO FIVE DEPは2500ft以上の高度制限が付いていて、神戸出発機を1500に押さえたら1000ftの間隔で同時リリースできる。RWY06Lは2500FT以上の高度制限がないため、時差で出さざるを得ない。またKNE R-318にどこで乗るのかが決まっておらず、ヘビー機がゆっくり曲がると、神戸機とのレーダー間隔取りにくい。RWY24時、RWY24R出発機とLILAC ARRIVALが競合。RWY24R出発機とRWY24Lのミストアプローチが競合。RWY24RのVISUAL APPROACH機がGO AROUNDした場合、どこへ逃がすかが問題。270°でベクターすると次のVISUAL APPROACH機と競合等)。

[TCAアドバイザリー関係]
運航者:TCAアドバイザリー中の高度変更は通報が必要?
管制官:VFRの高度を指示する立場にないが知っておきたい。義務はないがVFR機同士も含めて管制間隔を取っていることが多い。TCAS RA防止、他の席との調整にも有用。

[大阪空港関係]
管制官:大阪空港はテールが10ktを超えない限りRWY32を使用。数年前はRWY14が2%あったが、現在はRWY32が99.1%。

運航者:大阪空港の管制官にとってILSとRNAVどちらが都合良い?
管制官:ILSの方が都合良い。RNAVは天気が悪いと32Lに振りにくいが、ILSからなら32L・32Rどちらでもいける。RWY32L到着機が5NMなら、出発着出せる。出発機がなければ32L、出発機があれば32Rに振れる。RWY32R対象機はパフォーマンスが許せば32Rをアクセプトしてほしい。そうすれば出発機を早く出せる。

運航者:OHDAI 13,000FTからショートベクター、MUGIE FL190からショートベクター、事前に知らせてほしい。
管制官:OHDAI 13,000FTが高いという認識はある。しかしOHDAIの東は12,000FTまでセントレアの空域。セントレアと調整し早めに降下させることがある。NATCH 11,000FTでACCからセントレアに移管される。セントレアRWY36の時はどんどん降ろすが、RWY18の時はまだ高い。

管制官:明らかに5分遅れる。高い方が良いか、低い方が良いか? 分かっているなら高いほうが燃費良い?
運航者:B767・B777はすぐ降下するが、B737-8は降りにくい。機体パフォーマンスを見ながら。


「レーダーシミュレーター体験」
関西空港事務所内に最新式レーダーのシミュレーターがある。
前席・後席に分かれていて、前席のレーダー画面には訓練生が座り飛行機をベクターする。
後席のレーダー画面には教官が座り訓練生がベクターする飛行機の諸元をシミュレーターに入力する。

シミュレーター体験(レーダーの管制官の体験)のため前席に着座。
大阪到着機、OHDAIから1機、南から2機という設定。
まずどの順番に降ろすかを決める。
その順番になるようベクターする(到着機を並べるためにベクターで使えるエリアは思うより狭かった)。
MVAを考慮しながら降ろす(金剛山付近はMVAまで降ろすとGPWSが鳴るため、直径数マイルの円が表示され、そこを避けるようにベクターする)。
MIDOHに近づいたら、アプローチクリアランスを出し、大阪タワーにコンタクトさせる。その時6NM間隔に並んでいるのが理想。
レーダー画面右のボタンを押せばMVAやFIX名を表示できるが、地名は表示されない。
土地勘のない管制官は地図帳を開いてその地名を探している(FIXで言えば管制官はすぐ分かる)。
ライン機はレーダー上をゆっくり動くが、3機をベクターしたり高度を降したりで、結構バタバタ。
そうしているとあっという間にMIDOH手前までやってきてしまう。
そこにIFRのルートを理解していないVFRがフラ~ッと割り込んできたら、私が管制官だったら「勘弁してよ」と思うはず。
またIFR機にからむ場所で撮影時、待たされるのも納得できたような気がする。
でも実際はラインの隙間を見つけてそこに撮影機を差し込もうと管制官が努力してくれていることを私たちは知っている。
管制官がプロの対応をしてくれているのだから、撮影機もプロの対応が必要だと思う(見やすい飛行要望書だとか、短い無線とか、無線を聞き逃さないとか、タイミングを逃さない飛行とか・・・)。

2010年12月17日金曜日

第23回近畿地区管制・情報懇談会ダイジェスト

主催:社団法人日本航空機操縦士協会(JAPA)西日本支部・八尾空港協議会
日時:2010年11月26日(金) 13:15~17:00
場所:八尾空港総合ビル2階

「主催者あいさつ」
JAPA理事 平山開偉

今年は小型機事故が立て続けに発生している。
小型機の過去の事故を分析すると、パイロットのミスが70%、機材トラブルが13%。
各種講習会を開催し安全運航に役立てたい。


「大阪フライトサービスとコンタクトし安全運航を」
舞洲ヘリポート管理事務所 片山礼二所長

舞洲へリポートは舞洲の北端に位置する。
騒音問題はほとんどない。
北東にヨットハーバーがあり若干飛行制限がある。
南側に盛土がありその方向には出発できない。
滑走路は05/23と10/28の2本がある。着陸は23・10、離陸は05・28と2本の滑走路を使う変則的な運用を行っている。
平成18年度より指定管理者が舞洲へリポートの管理を行っている。
管制官OB4名で対空業務を行っている。他女性1名が訓練中。
担当空域は当初は3NM・3000FTだったが、昨年5NM・1500FTに変更となり、八尾管制圏・大阪PCA・神戸管制圏と近接している。
管理事務所2階で対空業務を実施しており、体を動かさずに首を振るだけで見渡せるのは約200度。東側が良く見えるが、南西側の視界は悪い。状況によっては1人が見て、1人が通信を担当することも。
義務でないにしても、コンタクトする理由はみなさんご存知のとおり(注釈:AIC 002/09「飛行場等の周辺を有視界飛行方式により飛行する場合の安全対策について」参照)。しかし大阪フライトサービスにコンタクトしていない航空機が時々いる。パイロットからどこにヘリが飛んでいるというレポートが入ることがある。一部コンタクトしないという航空機が存在すると危険度が増す。
このあたりを飛ぶ航空機はみんなコンタクトすることで、他機もその情報をモニターでき、視認がしやすくなる。

対空業務を実施することで安全業務に寄与したい。
公共用へリポートとして給油体制を確立したいと取り組んでいる。
ご意見があれば電話でもFAXでも良いのでお寄せいただきたい。


「TCASの運用について」
 学校法人ヒラタ学園 植野廣園操縦教官

アメリカは「人間はミスをするものだ。そのミスを機械でカバーしよう」という発想。その機械の1つがTCAS、Traffic alert and Collision Avoidance System、空中衝突防止装置である。
TCASは、トランスポンダーモードS等を利用し、機内のコンピューター同士でやりとりをし、「お前は下がれ、俺は上がる」と回避方向を決める(回避指示は水平ではなく上下)。
地上の管制とは全く独立した物。
TCASⅠは、18~25NM以内の航空機の位置関係が画面上に表示され、危険度により黄色や赤色で表示される。高度差も判る。他機との高度差1200FT以内で、衝突20秒から48秒前になるとTA(Traffic Advisory)を出し、「トラフィック、トラフィック」と音が出る。TAが出るとパイロットは視認に努める。
TCASⅡは、第2世代、現代のTCASで、他機との高度差1000FT以内で、衝突20秒から48秒前になるとTA(Traffic Advisory)を出し、「トラフィック、トラフィック」と音が出る。TAが出るとパイロットは視認に努める。さらに衝突15~35秒前にRA(Resolution Advisory・回避指示)を出し、「クライム、クライム」または「ディセンド、ディセンド」と音が出て、上昇率・降下率も指示される。パイロットはいかなる場合もRAに従い、2.5秒以内に0.5G、1秒1度のピッチレート(離陸のピッチアップの要領)で操舵し、+8度のピッチで上昇または-5度のピッチで降下させる。
TCASⅢは、次世代のTCASで、上昇・降下に加え、左旋回・右旋回の指示も出す。
19席以上、5.7t以上の航空機にはTCASⅡを搭載する義務があるが、小型機には装備の義務がない。そのためエアライン機と小型機(TCASⅠもしくはモードA・C搭載)が接近した場合、エアライン機にしかRAがでず、エアライン機のみが回避行動をとる。片方の機体にしかTCASが付いていなければ安全の確立が5割に減る。
アメリカにはスカイウォッチというシステムがあり、全部の飛行機の位置が機内の画面に表示される。G1000には組み込まれており、日本もそういう時代がやってくるのではないだろうか。
八尾付近の大阪PCAのフロアーが2000FTから3000FTに上がり、八尾関連機と3500FTで飛行している大阪空港到着機との間でのRA事例が増えた。八尾から離陸した航空機が2600FTまで上がり、上昇率が500FPM以上あると、3500FTで飛行中のエアライン機のTCAS RAが必ず鳴る。PCAを2500FTまで下げたらどうかという話しが出ていると聞く。(注釈:敵(TCASがどういう時に鳴るのか)を知って、私達がどういう運航をすべきか考えて欲しい。)
GA機はTCAからレーダーアドバイザリーを受けて、積極的に情報(インテンション)を伝えることが大切。



「関西ターミナル管制業務の概要」
関西空港事務所 水本亮一主幹航空管制官
関西空港事務所 佐藤亜由実管制官

管制官は約120人。女性は2~3割。
関西進入管制区を9つのセクターに分けている。TCA席を加えると10席の運用卓がある。
来年6月に高知を統合予定。その約1年後には高松を統合予定。
約2年前からARTS-Fという最新式フルデジタルのレーダーを使用している。トランスポンダーランスポンダーがないとレーダーアドバイザリーは難しい。
小型機とIFR機がマージングする場所。 到着機関係:明石海峡付近、神戸空港上空から関西RWY24への経路の大阪湾、関西RWY06の友ヶ島、OHDAIから大阪への経路、六甲からの大阪RWY32への経路他。 出発機関係:大阪の西行き経路、東行き経路のうち低高度の領域他。

[TCASについて]
TCAS RAが発生すると、パイロットは管制機関にRA発生と回避措置の内容を通報する(パイロットが通報しないと管制官はRAが発生していることを知り得ない)。回避終了したら速やかに指示高度に復帰する。
TCAS RAに従って飛行中は管制指示は出されず、回避操作により影響を受ける他の航空機との管制間隔について責任を有しない。
管制間隔を設定していてもTCASのロジック上、RAが発生するケースがある。

PCAは管制機関から許可された場合を除いてVFRでは飛行できない。
神戸空港開港前は、八尾管制圏のすぐ上に大阪PCAがあったが、緩衝ゾーンがないのは不便という意見をふまえて緩衝ゾーンができた。小型機等がそこを飛行する場合、高度によっては3500FTで飛行している大阪到着機にTCAS RAが発生する。そのことについて昨年注意喚起を行い、八尾空港関連のRA事例は減っている。しかしRA事例が頻発すれば、緩衝ゾーン見直しも考えられる。
通信設定をしていなくても、トランスポンダーを作動していればレーダーでIFR機に情報提供できるし、TCASに自機の存在を知らせることもできる。
ARTSには異常接近警報監視機能があるが、TCASとは連動していない。
ARTSには最低安全高度警報監視機能があるが、GPWSとは連動していない。
航空法111条の4の規定により、航空運送事業者はTCAS RAを報告する義務がある。また法111条の5の規定により、局はそれらの報告をまとめ毎年公表している。

[TCAアドバイザリーについて]
プラン18項にTCA/RJBB○○○○(TCA進入予定時刻)を入力しておくと、TCA席にTCA進入予定時刻、型式、目的地、型式、DBC等が記入された運航票が配布され、スムーズにTCAアドバイザリーを開始することができる。
交信は日本語でも英語でも良い。
TCAアドバイザリーを要求する時は、まず関西TCAと通信設定を行う。例:”Kansak TCA,JA○○○○”。
TCAが”go ahead”と言ったら、航空機の型式・現在位置・高度・飛行方向又は経路を通報する。例:”JA○○○○、Cessna172、7NM W of YAO,1200ft VFR,west bound,request TCA advisory.” (注釈:この時に具体的要求まで長々と伝えるパイロットがいますが、それを伝えるのはレーダーコンタクトされた後にした方が良いでしょう)
レーダーコンタクトされたらTCAアドバイザリーが始まるので、具体的要求を簡単明瞭に伝える。
地名を言われたても分からない管制官もいる。例えば「大阪空港の何マイル東」という言い方ならすぐ分かる。
高度・針路を変更する場合は必ず伝えてから(予告なしの高度・針路変更は即応できない)。

平均2000機/月、忙しいと1時間40機取り扱うこともある。
しゃべっている管制官が行う調整業務も多い。
TCAが忙しい場合、アプローチやディパーチャーに振り分けて、レーダーモニターを実施するケースがある。
レーダー覆域と管制官の助言は100%ではない(電波の特性上映らない空域がある。繁忙期は1機だけを監視することはできない)。状況によっては情報が遅れや欠落が発生する。
より良いサービスを提供しようとがんばっている。

[飛行要望書の記入方法について]
飛行要望書は実施当日にFAXで提出を。有効期限は1日のみ。
例えばMSN No.115-2のように”-2”をつけるのは止めましょう(要望書を探しにくい。No.が足りない場合は管制事務室へ連絡すれば追加で割り当てます)。
機番は当日使用するもののみを記入し、たくさん書かない。
目印になる物が何もない地図は困る。レーダー上で参考できる物、例えば空港等を入れた地図を。
FAXで送信された地図がかすれていると、無線での確認が多くなる。簡潔に分かりやすく。

航空測量のような線上飛行の地図は、開始点・終了点を正確に。
他の管制機関と調整している場合は、その番号の記入があると調整に役立つ。
半分に折って使用する。必要事項は下半分におさまるように。


「八尾空港の現状について」
大阪航空局 八尾空港事務所 中本公徳主幹航空管制官

1日平均160機。
昨年の管制情報懇談会でお願いしたランプアウトの際のスポット名の通報、ご協力いただき航空機の動きがよりつかめるようになった。あわせてランプインの時もスポット名通報にご協力いただきたい。
11月18日にFDPの端末が入った。経路が長いと全部表示できないケースがある。IFRのクリアランスを要求する際、クリアランスリミットを確実に通報してください。
13:30頃にRWY C’Kを実施している。TAXII OUTした飛行機はB1で待機してもらっている。
パイロットがタワーに単に「レディ」と通報した場合、その後どうしたいかの確認が必要になる。インテンションを伝えて欲しい。
パイロットがタワーに「レディ。ライトターンディパーチャー」と通報した場合、右旋回でどこ行くのかが気になる。18方角やポイントで通報して欲しい。
パイロットがタワーにレディをコールする際、インターセクションディパーチャーならその旨を通報して欲しい。他機との間隔設定に影響する。
パイロットがタワーに例えば「レディ。インターセクションディパーチャー、ライトターントゥー天王寺」と通報した場合、全部処理でき、交信量の少ない簡素な管制となる。

TA級ヘリコプターがヘリパッドテイクオフを実施したい場合は事前に通報を(黙って実施するケースがあった。他機との間隔の設定に影響する)。
RWY27のストレートアウトディパーチャー、管制官としては浅香に行くのが普通と思っているが、なかには北西に行く人がいた。長居のミッション機や中百舌鳥の北で飛んでいる機体と接近した例もあった。どこで管制圏を離脱するかを18方位か位置で伝えれば行き違いが防止できる。
TGLは1フライトプランで連続最大5回、ブレークをはさみ連続最大5回、計10回まで。
ノースパターンを使う比率も増えてきている。ノースパターンでのTGLは、民間ヘリ自衛隊ヘリの経路と絡む。ノースパターンでTGLしたい時は、リクエストはダウンウインドで。
STOP ON THE RWYのリクエストは早めに、遅くとも後続機がベースに入るまでにして欲しい(STOP ON THE RWYを行うのは朝日航空の機体が多いが、ダウンウインドで情報をもらえている)。
ヘリコプターがRWY27北側のショートダウンウインドから180オートローテーションを実施すると、タワーの屋根に隠れて見えなくなるので遠慮を。
RWY09使用時、訓練でオーバーフィールド経由、北のパターンに入る場合は早く連絡を。自衛隊のヘリやセンターヘリパッドのヘリと絡む。
飛行要望書の地図、TCAチャートをコピーして使用しているケースがある。TCAチャートには大阪への進入経路が記入してあり、要望する経路を勘違いするケースがある。TCAチャートは使って欲しくない。
要望書をFAXで提出した場合、細かい字がつぶれることがある。また届いていないケースもあるので、到着確認を入れてもらう方が確実。
ミッション機は「REQ STAY [場所]」だけでなく、必ず高度も通報してください。
管制圏通過時「王寺to浅香」と言われると、どこを飛ぶのか、場周経路と絡むのかどうかが気になる。
外来機が着陸する場所を勘違いしたケースがある。
TDS(関西のレーダーの情報)は八尾の東側が映りにくい(地形的問題)。
簡素で交信量の少ないボイスを。
12月23日から25日、クリスマスフライト、八尾1時間に45離着陸トラフィックに注意を。


「質疑応答」
パイロット:ドクターヘリではない県防災ヘリが医療ミッションを実施する場合、どのようにコールすべきか。徳島でEMSと言ったら、管制官からEMSという管制用語はないと言われた。またプライオリティーは要求できるか?
関空管制官:EMSという管制用語はない。EMSという言葉にピンこない管制官が多いと思われる。人命救助であればプライオリティーを与える事が可能なので、その旨連絡を。離陸前に連絡をもらえれば、呼び込みがあった時点ですぐ対応できる。具体的に経路・高度・ミッションの内容を通報してもらえば、可能な限り対応したい。

パイロット:オプションアプローチは、管制官にとってどういうイメージ?
八尾管制官:何ら支障ない。ただし後続機が影響を受ける。後続がベースに入る前にリクエストを。

パイロット: 飛行要望書をFAXで提出すると見にくいケースがあるようなので、事前に調整できるものはメールで提出しては?
関空管制官:現在、24時間人がいるレーダールームにFAXが届く形をとっている。紙が出ていればすぐ分かる。到着したことに気付くのはFAXが一番有効。
八尾管制官:最近になってやっとFAXがタワーに付いた。それをさらにメールというところまでは行かない状況。

「ディスカッション 主要ポイントおさらい」
JAPA西日本支部 若谷哲也

八尾を離陸して南東方向に上昇する場合、伊丹への進入機のTCAS RAを鳴らさないためには、上昇を何フィートでストップするべきか? TCASのロジックを考えると、どんなに高くても進入機の1000FT下、つまりどんなに高くても2500FTでストップするべきである。


前年度のダイジェストはこちら


2010年5月2日日曜日

航空保安大学校と関西空港管制施設見学会レポート

主催:社団法人日本航空機操縦士協会 西日本支部
日時:2010年2月19日(金) 13:30~17:00
場所:航空保安大学校
   関西空港事務所 管制室・運航情報官室

「航空保安大学校見学」

[第1飛行場管制実習室]
 180°のスクリーンに南紀白浜空港のレディオから見える光景を映し、運航情報官の実習を行っている。
 スクリーンの一部に、上空を飛んでいる飛行機からどういう風に見えているかを映している。
 天気の設定を変更できる。

[レーダー実習室]
 日本にある新旧すべてのレーダーを実習できる。
 後ろ側にはパイロット役の人が実習する席がある。

[第2飛行場管制実習室]
 360°のスクリーンにタワーから見える光景を映し、管制官の実習を行っている。
 いくつかの地上目標が映されていて、例えば到着機がその上空を飛んでいれば空港から○マイルで、その時離陸機がローリングを開始していなければ到着機をゴーアラウンドさせる、という風に利用しているとのこと。
 天候の設定を変更できる。
 隣にはパイロット役の人が実習する部屋がある。

[電子科実習室]
 NAV・COMの実物が置いてある。
 実習室にはひとつしか置いていないが、実際の現場には複数置いてバックアップの体制を取っている。
 機械ではなく人の命を守っている物であると教えている。

[航空灯火実習室・飛行場模型室]
 PAPIをはじめ各灯火の実物があり、その大きさにびっくり。

[感想]
 航空保安のプロを作るためのすばらしい環境がそろっている。
 パイロットの知らない所、見えない所で、いろいろな方が安全運航のために働いていている。
 バックアップ体制がしっかり取られている。

「関西空港事務所」
[運航情報官室]
 通常3人で運用している(SPOT調整・ARR・DEP処理等)。
 日本にある2台のFIHS(航空情報提供システム)のうち1台が関空にある。

[タワー]
 タワーの床面の高さは79m、大阪湾周辺が一望。
 見学時、出発機はRWY24L、到着機はRWY24Rを使用。
 RWY24L側にタワー・グランド(RWY24L側担当)・デリバリーの管制官が配置され、ストリップを受け渡ししながら、連携して管制を行っている。
 RWY24R側にグランド(RWY24R側担当)の管制官が配置されている。
 RWY24Rに着陸すると、スポットまで15分位かかるケースがある。
 神戸のトラフィックがいない時、VISUAL APPをやることがある。見学中にもVISUALでRWY24Lに着陸した機体がいた。

[レーダー室]
 最新式のARTS Fというレーダー導入後は、部屋の照明が明るくなったと聞いていたが、想像していたのより暗かった。
 L字の長いデスクに卓が複数配置されている。TCAはL字の角に配置され、TCAの右側には大阪・関西の卓が、TCAの左側には神戸の卓がある。
 レーダーはフルデジタル化されていて、複数のサイトの情報を合成して表示している。
 タグの色によってどの空港の離陸機か着陸機かを判別することができる。
 航空機がトランスポンダーのアイデントを押した場合、タグの上方に「ID」が点滅する。
 プラン18項に「TCA/RJBB○○○○」と記入すると、事前にDBCがアサインされる。記入していないと、TCAの管制官がレーダーの画面上に小さなウインドーを開いて、いろいろな情報を入力してDBCをアサインしなくてはならず、TCAアドバイザリー開始まで時間がかかる。
 TCAはVFR機と交信して得た情報を元に、レーダーの他の卓やタワー、他の空港のタワーに連絡・情報提供・調整等を行っている。飛行機と無線で話す時間より、そちらの方に割く時間の方が多いように見受けられた。
 レーダーの画面には空港やFIXは表示されているが、地名は表示されていない。昨年の管制情報懇談会の中で、関西出身でない管制官はVFR機が通報した地名を知らない場合地図を開いて調べている、というお話があった。パイロットは、管制官が関西出身かどうか分からない。パイロットは地名で通報するより、レーダー画面に表示されている明らかな場所(空港やFIX等)からの方位・距離で通報した方が、意思疎通がスムーズだと思われる。
 訓練空域通過機がTCAにコンタクトすると、入域・出域時刻を手書きで記録している。


2009年12月6日日曜日

第22回近畿地区管制・情報懇談会ダイジェスト

主 催:社団法人日本航空機操縦士協会(JAPA)・八尾空港協議会
日 時:2009年11月27日(金) 13:15~16:45
場 所:八尾空港総合ビル2階

「主催者あいさつ」
JAPA副会長 薬師寺進
・みなさんの努力の積み重ねにより、事故は減ってきている。
・この会で情報交換を行うことで、さらに安全が向上することを。

「関西TCA(ターミナル内)の小型機の飛行について」
関西空港事務所 水本亮一主幹航空管制官
関西空港事務所 森澤知美主任航空管制官
・TCAアドバイザリーを受けたい時は、プラン18項に「TCA/RJBB○○○○(○○○○はTCA進入予定時刻)」の記入を。この記入がないと通信設定時に管制官がスコークを割り当てる作業が必要で、その作業に時間がかかるため、サービスをスムーズに提供できない。
・交信は日本語でも英語でもいいので意志を通じ合わせることが大切。
・TCAアドバイザリーを要求する時は、まず関西TCAと通信設定を行う。例:”Kansak TCA,JA○○○○”。
・TCAが”go ahead”と言ったら、航空機の型式・現在位置・高度・飛行方向又は経路を通報する。例:”JA○○○○、Cessna172、7NM W of YAO,1200ft VFR,west bound,request TCA advisory.” MSN機はこの時にMSN No.を伝えれば、レーダーコンタクトまでの間に申請書を探すことも可能。(JAPA注釈:この時に具体的要求まで長々と伝えるパイロットがいますが、それを伝えるのはレーダーコンタクトされた後にした方が良いでしょう)
・レーダーコンタクトされたらTCAアドバイザリーが始まるので、具体的要求を簡単明瞭に伝える。
・関西出身でない管制官の場合、知らない地名を言われたら地図で探している。例えば「大阪空港の何マイル東」という言い方ならすぐ分かる。
・高度・針路を変更する場合は必ず伝えてから。
・レーダーは関西サイトと大阪サイトがあり、その時々で機体が多く飛んでいる側のサイトに切り替えている。サイト毎にMVAに違い、片方のサイトでは映らなくても、もう片方のサイトでは映るケースもある。
・100%助言できるとは限らない。状況によっては情報が遅れや欠落が発生する。
・ARTS F2というフルデジタルのレーダーを使用している。1次レーダーのみでは映らないと思ってもらって良い。
・トランスポンダーをONにすることは、TCAにコンタクトするしないに関わらず、TCASに有効。
・八尾と高松のIFRのルート、徳島回りは関西や大阪のトラフィックと競合するので、高松との協定でSANDA回りを基本にしている。
・八尾のASUKA4 DEPは、関西RWY24の到着機、大阪の西への出発機、大阪の東への出発機、大阪への到着機と競合するため、管制官は最新の注意を払っている。SKE経由ならあっさり出せるケースもある。
・顔が見えない、ラジオのみでのコミュニケーション。相互理解を深めたい。
[飛行要望書の記入方法について]
・例えばMSN No.115-2のように”-2”をつけるのは止めましょう(要望書を探すのに手間がかかる。No.が足りない場合は管制事務室へ連絡すれば追加で割り当てます)。
・機番はたくさん書かず、当日使用する機番のみ。
・FAXで字がつぶれて見えにくいケースがある。一目でポイントが分かるような地図を。
・航空測量のような線上飛行の地図は、開始点・終了点を正確に。
・他官署と調整している場合は、その番号の記入があると助かる。
・2年前に管制方式基準が変わり、PCAへの進入は、ビジュアルセパレーション(関連機を目視した後、許可を発出)でOKとなった。

「大阪FSC」
大阪空港事務所 中村弘行主幹運航情報官
・大阪空港事務所の運航情報官は、先任含め31名、内10名が事務室(08:30~17:15)、21名が運用室(1シフト・昼間は5名・24時間)。
・05:30~06:30と13:00すぎにRWYやエプロンの飛行場点検を行っている。
・タワー・レディオがない場外等からの離陸・着陸はなるべく早くFSCに通報を。
・隠岐・石見にはカメラが設置してあり、大阪FSCからRWY等を見られる。
・エコーは1km四方までズームでき、エコートップも表示可能。
・若狭エリアに中部インフォメーション小松の子機、三重・名阪道エリアに中部インフォメーション三河の子機が設置される予定がある。
・ポジションレポートはSARの時役立つ(その地点から素早く探せる。なければ経路に沿って)。
・ポジションレポートはリモートやレディオへ対して行っても良い。
・パイロットからサテライトにリレーの依頼があれば、会社のアドレスを付加してリレーする。電話連絡も対応可能。
・複数の無線から同時に呼ばれたら、他の卓の人等が応援してカバーし合っている。

「八尾空港RJOY」
八尾空港事務所 中本公徳主幹航空管制官
・先任・訓練生含んで計9名。ローカル・グランド・FDを1時間交替。
・TDSがあり関空のレーダーの情報を参照でき、補助的機器として利用している。八尾空港周辺では300ft、王寺では2000ftで映ったり映らなかったり。
・大阪タワー・関西アプローチ・陸自・運航情報官にホットラインがある。
・ストリップは手書き。来年度近代化される予定。
・ライトガンは2つ。
・タワーに管制圏内の地図があり、顕著な地名は把握している。外来機に対してのインフォメーションは地名ではなく”○○マイルノース”という言い方をしている。
・ドクターヘリ用の地図もある。
・使用滑走路、RWY27が71%、09が24%、31が4%、13が1%。
・取扱機数、年54,000機、1日平均150機、ピーク339機(12/24クリスマスフライト)。
・1日のピークは2回、10時台と15時台。TGL多いと忙しい。
・IFR3%、VFR97%。
・70%がTGL。
・軍用15%。
・固定翼52%、ヘリ48%。
・グランドにコンタクト時、離陸後の旋回方向等を通報しても、再度タワーに伝えてください。グランドは了解したとしても、忙しいとタワーの管制官に伝えられないケースがあります。(JAPA注釈:名古屋飛行場はグランドに地上滑走のリクエストをする時、スポットナンバー、離陸後の旋回方向、上昇高度の通報を行うというローカルルールがあります。空港によって管制官の都合の良いやり方に、違いがあるということですね。)
・ランプアウト時、スポット名の通報に協力を。例:JA○○○○、SPOT B、REQ TAXI. →追記もご確認ください
・タワーにレディーをコールする際、インターセクションディパーチャーならその旨を、TGLならTGLの回数を、圏外へ出るなら旋回方向とどこへブレークするのかを、一緒に伝えてください。それらの情報により適切な間隔設定を行い、トラフィックインフォメーションも流せます。
・ミッション機は「REQ STAY [場所]」だけでなく、必ず高度も通報してください。
・スペシャルVFRの高度制限撤廃されているが、管制圏上限が1,300ftのエリアは関空との調整で遅延するケースがある(大阪のRNAV進入機との間隔設定の関係)。
・耐空検査時の八尾VORオーバーステーション、西から1,200FTだと自衛隊機等と絡むケースがある。1,500FTとかで飛行することは可能だろうか?
・パイロットが着陸のためにタワーにコンタクト時、位置を例えば単に「アプローチング浅香」と通報したとしたら、タワーとしてはしっかりとした場所を把握できないので、「リポート浅香」と言うしかない。参加者から「浅香は管制圏内であり、管制圏外でイニシャルコンタクトするべき」という意見が出たが、管制としては浅香でコンタクトしたので差し支えない。(注釈:単に「アプローチング○○」だけでは、タワーはその機体が6NMにいるのか、10NMにいるのか、30NMにいるのか分かりません。パイロットは具体的な位置を伝えるべきでしょう。またそれは付近を飛ぶ他機への注意喚起にもつながります。)
・久宝寺駅隣接地に建設中のツインタワーのクレーンの影響でMDA変更中。完成後のMDAはCAT Aで840ft、CAT Bで850ftになる見込み。

「神戸空港でタッチアンドゴーが可能に」
神戸空港出張所 深井隆司先任航空管制官
・神戸空港でタッチアンドゴーが可能になりました。
・前日までの調整が必要ですが、ご利用ください。
詳細は http://japawest.exblog.jp/11475089/ 参照

「質疑応答」
パイロット:ナビゲーション訓練で、TCAとコンタクト中、訓練でルートチェンジを実施。TCA、FSCどちらに通報した方が良いか?
関空管制官:状況による。ただし関西TCAと大阪FSCの間に直ラインはなく、外線でかけることになりスピーディーさに欠ける。
大阪運情官:スピーディーさを考えるとFSCへの通報が良い。

パイロット:TCAアドバイザリー中の訓練空域通過、あらためて通報が必要か?
関空管制官:お手数ですが通過する旨付け加えてください。

パイロット:耐空検査等での八尾VORのオーバーステーション、南から実施するとすれば大阪PCAに入ってしまう。PCA進入をタワーが調整してくれますか?
八尾管制官:調整できます。(JAPA注釈:CRM的観点からしても、パイロットはタワーにPCAに入ることを伝え、調整を依頼し、許可が出たことを確認してから実施するなど、十分な確認が必要でしょう。)

パイロット:八尾でライトガンアプローチの練習は可能ですか?
八尾管制官:リクエストしてもらえれば忙しくなければ可能。

パイロット:八尾のスペシャルVFR、高度制限はいつなくなりましたか? IFR BELOWでもスペシャルVFRは可能ですか?
八尾管制官:21年6月23日に変更。法的要件を満たせばIFR BELOWでもSVFR可能です。

パイロット:関西TCAのアンテナが三国山に設置され、ブラインドエリアが解消される予定と聞いていましたが?
関西管制官:ご存じのとおり社会情勢の変化により、残念ながら予算が落ち、話しが消えております。

パイロット:八尾を離陸して南東向きに管制圏上限高度を超えてどんどん上昇していく機体がありますが、問題は?
関空管制官:つい最近それでTCASが作動した事例がある。PCA下限を2500ftまで下げては?という意見も出たりしている。
パイロット:PCAの下限が2000ftから3000ftまで上がったのに、パイロットの飛行の仕方が悪ければ、またPCAの下限が下がる可能性がある。TCASを意識する等、十分な注意が必要。
関空管制官:大阪への到着機が3500ftで飛んでいるという意識を持っていただければ。

前年度のダイジェストはこちら