2010年5月31日月曜日

第256回理事会・第45回通常総会参加

西日本支部選出理事と西日本支部長は、5月27日、羽田空港ギャラクシーホールで開催された第256回理事会・第45回通常総会に参加いたしました。

理事会終了後に開催された総会では、各議案が審議され、すべて承認されました。

総会終了後、独立行政法人電子航法研究所新井直樹工学博士による記念講演「パパは南極へ行った~第48次南極観測隊486日間の越冬生活~」が開催されました。
日本での訓練、南極までの航路、昭和基地での生活・人間関係・オーロラ、南極でのGPSの観測(電離層の影響によりGPSの電波が不安定になる)、航空気象情報可視化ツール等のお話しを伺いました。


記念講演終了後、懇親パーティーが開催されました。


総会で承認された新しい理事と監事のみなさんです。

公益社団法人認定取得に向けた定款変更が承認されました(公益社団法人の設立の登記日から施行)。

現在の定款ある支部の規定が、新しい定款では削除されています。
しかし、支部が行っている活動が廃止されるという訳ではなく、形態を工夫しながら引き続き活動を継続してまいります。

その他変更点等につきましてはPilot誌をご覧ください。

2010年5月2日日曜日

飛行神社年次祭参列

JAPA西日本支部委員は、飛行神社年次祭参列のため、本日、京都府八幡市にある飛行神社を訪問しました。

飛行神社には航空事故で亡くなった方がまつられています。

航空関係者等が多数参列し、航空安全と航空界の隆盛を祈りました。

第22回近畿地区管制・情報懇談会ダイジェスト[追記]

2009年11月27日に開催いたしました第22回近畿地区管制・情報懇談会におきまして、八尾空港管制官の方から「ランプアウト時、スポット名の通報に協力を」とのお話しがありました。

その後、パイロットの方から「ランプアウトの際、今いるスポットは○でも、実際は隣のスポット△のラインを通って並行誘導路に向かうケースがあります。 その場合、スポット○で通報するべきでしょうか、それとも実際の経路であるスポット△で通報するべきでしょうか? 」という質問をいただきました。

八尾空港管制官の方から「通報するのは、経路に関わらず今いるスポット○で結構です。ランプインする際のスポットの通報も、経路に関わらずこれから向かうスポット○で結構です。」とのご回答をいただきました。

以上、よろしくお願いします。

航空保安大学校と関西空港管制施設見学会レポート

主催:社団法人日本航空機操縦士協会 西日本支部
日時:2010年2月19日(金) 13:30~17:00
場所:航空保安大学校
   関西空港事務所 管制室・運航情報官室

「航空保安大学校見学」

[第1飛行場管制実習室]
 180°のスクリーンに南紀白浜空港のレディオから見える光景を映し、運航情報官の実習を行っている。
 スクリーンの一部に、上空を飛んでいる飛行機からどういう風に見えているかを映している。
 天気の設定を変更できる。

[レーダー実習室]
 日本にある新旧すべてのレーダーを実習できる。
 後ろ側にはパイロット役の人が実習する席がある。

[第2飛行場管制実習室]
 360°のスクリーンにタワーから見える光景を映し、管制官の実習を行っている。
 いくつかの地上目標が映されていて、例えば到着機がその上空を飛んでいれば空港から○マイルで、その時離陸機がローリングを開始していなければ到着機をゴーアラウンドさせる、という風に利用しているとのこと。
 天候の設定を変更できる。
 隣にはパイロット役の人が実習する部屋がある。

[電子科実習室]
 NAV・COMの実物が置いてある。
 実習室にはひとつしか置いていないが、実際の現場には複数置いてバックアップの体制を取っている。
 機械ではなく人の命を守っている物であると教えている。

[航空灯火実習室・飛行場模型室]
 PAPIをはじめ各灯火の実物があり、その大きさにびっくり。

[感想]
 航空保安のプロを作るためのすばらしい環境がそろっている。
 パイロットの知らない所、見えない所で、いろいろな方が安全運航のために働いていている。
 バックアップ体制がしっかり取られている。

「関西空港事務所」
[運航情報官室]
 通常3人で運用している(SPOT調整・ARR・DEP処理等)。
 日本にある2台のFIHS(航空情報提供システム)のうち1台が関空にある。

[タワー]
 タワーの床面の高さは79m、大阪湾周辺が一望。
 見学時、出発機はRWY24L、到着機はRWY24Rを使用。
 RWY24L側にタワー・グランド(RWY24L側担当)・デリバリーの管制官が配置され、ストリップを受け渡ししながら、連携して管制を行っている。
 RWY24R側にグランド(RWY24R側担当)の管制官が配置されている。
 RWY24Rに着陸すると、スポットまで15分位かかるケースがある。
 神戸のトラフィックがいない時、VISUAL APPをやることがある。見学中にもVISUALでRWY24Lに着陸した機体がいた。

[レーダー室]
 最新式のARTS Fというレーダー導入後は、部屋の照明が明るくなったと聞いていたが、想像していたのより暗かった。
 L字の長いデスクに卓が複数配置されている。TCAはL字の角に配置され、TCAの右側には大阪・関西の卓が、TCAの左側には神戸の卓がある。
 レーダーはフルデジタル化されていて、複数のサイトの情報を合成して表示している。
 タグの色によってどの空港の離陸機か着陸機かを判別することができる。
 航空機がトランスポンダーのアイデントを押した場合、タグの上方に「ID」が点滅する。
 プラン18項に「TCA/RJBB○○○○」と記入すると、事前にDBCがアサインされる。記入していないと、TCAの管制官がレーダーの画面上に小さなウインドーを開いて、いろいろな情報を入力してDBCをアサインしなくてはならず、TCAアドバイザリー開始まで時間がかかる。
 TCAはVFR機と交信して得た情報を元に、レーダーの他の卓やタワー、他の空港のタワーに連絡・情報提供・調整等を行っている。飛行機と無線で話す時間より、そちらの方に割く時間の方が多いように見受けられた。
 レーダーの画面には空港やFIXは表示されているが、地名は表示されていない。昨年の管制情報懇談会の中で、関西出身でない管制官はVFR機が通報した地名を知らない場合地図を開いて調べている、というお話があった。パイロットは、管制官が関西出身かどうか分からない。パイロットは地名で通報するより、レーダー画面に表示されている明らかな場所(空港やFIX等)からの方位・距離で通報した方が、意思疎通がスムーズだと思われる。
 訓練空域通過機がTCAにコンタクトすると、入域・出域時刻を手書きで記録している。